2019年建築基準法の一部改正法施行によって民泊はどう変わる?

民泊のトラブル

 

ご存知の方も多いと思いますが、昨年(2018年)の6月27日に建築基準法の一部改正が閣議決定さています。
改正法の法施行は閣議決定後1年以内となっていますので、法施行は今年の6月中ではないかと言われています。

 

建築基準法の一部改正によって、民泊が変わるの?

 

今(2019年4月)から2か月ほどで法施行される予定です。まだ、これを書いている段階で何月何日に施行されるかは発表されていませんが、この法改正で民泊がどのように変わるのかを改めて見ていきたいと思います。

今回は建築基準法の改正で民泊に影響がありそうなものをピックアップして大まかに解説していきたいと思います。詳しい内容は専門家への相談が必要になりますので、お問合せ下さい。

それでは、まず今回の建築基準法の一部改正がどういったものなのかを見てみましょう。
今回の改正の全体的な概要は以下の通りです。

 

(1) 建築物・市街地の安全性の確保

 

[1] 建築物を常時適法に維持するための維持保全計画の作成等が求められる建築物の範囲を拡大
[2] 防火地域・準防火地域※1において延焼防止性能の高い建築物の建ぺい率※2制限を10%緩和  等
※1  防火地域・準防火地域:市街地における火災の危険を防除するために定める地域
※2  建ぺい率:建築物の建築面積の敷地面積に対する割合

 

(2) 既存建築ストックの活用

 

[1] 戸建住宅等(延べ面積200㎡未満かつ3階建て以下)を他の用途とする場合に、在館者が迅速に避難できる措置を講じることを前提に、耐火建築物等とすることを不要とする
[2] 用途変更に伴って建築確認が必要となる規模の見直し  等

 

(3) 木造建築物の整備の推進

 

[1] 耐火構造等とすべき木造建築物の対象の見直し(高さ13m・軒高9m超 →高さ16m超・階数4 以上)
[2] [1]の規制を受ける場合についても、木材をそのまま見せる(あらわし)等の耐火構造以外の構造を可能とするよう基準を見直し 等
(4) その他
[1] 老人ホーム等に係る容積率※制限を緩和(共用廊下等を算定基礎となる床面積から除外)
※  容積率:建築物の延べ面積(床面積の合計)の敷地面積に対する割合
[2] 興行場等の仮設建築物の存続期間(現行1年)の延長  他

~国土交通省ホームページ 建築基準法の一部を改正する法律(平成30年法律第67号)についてより~
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000097.html

 

建築基準法の一部改正によって、民泊営業は緩和される

 

やはり、読むのを途中で諦めてしまいそうになりますね。
こういったものの中で、関係あるものを取捨選択していくのもなかなか難しいものです。

「(1) 建築物・市街地の安全性の確保」の部分も不動産取引の部分では気になるところですが、
今回、民泊営業に関係してくるのは、「(2) 既存建築ストックの活用」の部分になります。

関係の大きい変更点は2点で、一つ目は確認申請が必要な用途変更の要件が100㎡超から200㎡超に変わる点です。これは、簡易宿所等の旅館業に関わるものです。

戸建住宅の場合、建物の種類が居宅になっているのを旅館に変更することが必要ですが、今までは100㎡以下は省略できたのですが、その省略できる広さが200㎡まで拡大されたということです。用途変更はもろもろ必要な書類があったり手間やお金がかかったりするので、これはありがたい改正だと思われます。

二つ目は、現行、戸建等の木造住宅の場合で宿泊室が3F以上にある場合は耐火建築物でなくてはいけないというのがあり、3階建ての戸建でも3Fは民泊に使えませんでした。これにより、3Fがあるけど宿泊室として使えず、でも消防設備は設置しなくてはいけないという、非常に勿体無い状況になっていたのですが、今回の改正で延床面積が200㎡未満の3階建までで政令で定める技術的基準に従って警報設備をもうけていれば耐火建築物にしなくてもいいという改正が入っています。

↑この改正がかなり大きいと思います。

今まで、3階建ての戸建は民泊に不向きとなっていたので、民泊営業を開始する際の物件選定にもかなり影響してくると思われます。
都内だと1Fが駐車場になっていて、2Fがリビング3Fが寝室になっている戸建が大半だと思います。そういった戸建が今までは民泊に不向きだと敬遠されていたのですが、今回のこの改正により選定対象になってきます。

3Fも使用できれば、使用面積が広がるので収益も上がりますし、3F建ての2世帯住宅仕様のものなんかだと理想的ですね。

今回の改正は法施行されるのが待ち遠しい改正です。

やはり、来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けての宿泊室の確保が急務であり、昨年法施行された住宅宿泊事業法の登録が伸び悩み、闇に潜ってしまっている状況を何とか改善する方向なんだと思われます。半面、違法民泊に対する取り締まりは今後、かなり強化されると思われます。
この民泊ビジネスは東京オリンピック・パラリンピックに向けて大きなビジネスチャンスだと思われますので、是非チャレンジしてみてはと思います。

投稿者プロフィール

黒澤 友貴
黒澤 友貴
宅地建物取引士 賃貸住宅経営管理士
不動産営業を20年以上経験
超小規模大家(区分マンション)
趣味は ジョギング、旅行、寺社仏閣巡り、美味しいものを食べる、30歳から始めたピアノ(再開したい)

関連記事

  1. 2019年八重洲の再開発

    2019年 八重洲再開発に関して

  2. 「≪大家さんのための≫単身入居者の受入れガイド」「終身建物賃貸借」

    コロナウィルスでお困りの方必見!?住居確保給付金について

  3. 不動産投資における確定申告とは

    不動産投資の利回りについて解説。

  4. 賃貸住宅管理業者の選び方。

  5. 不動産投資における確定申告とは

    不動産売買にかかわる3つの土地権利

  6. 不動産投資を徹底解説

    不動産投資を徹底解説

PAGE TOP
;