不動産投資失敗と成功の分かれ道!リサーチの重要性「区分所有マンション編」

不動産投資失敗と成功の分かれ道!リサーチの重要性「区分所有マンション編」

 

不動産投資を始めた方にとって、失敗はできるだけ避けたいものでしょう。失敗を避けるために重要になるのがリサーチです。

投資には絶対成功する方法はありません。少しでもリスクを避け、安定した収益を得るためには、入念なリサーチが物を言います。どのようなタイミングで、どのようなリサーチをすればいいか解説するので、ぜひ参考にしてください。

今回のコラムは区分所有マンションに絞った内容となっております。

 

不動産投資でリサーチが重要な理由

 

不動産投資でリサーチが重要とされるのは、検討している物件は購入する価値があるのか、大きなリスクがないかを客観的に判断できるようになるからです。根拠のない儲け話や一般的な常識にとらわれて判断すると、適切な物件選びができません。

不動産投資でリスクを見落とすと、購入した物件が予想より収益が低い、予想外の出費に慌てる、といった問題が発生します。トラブルを避けるためにも、リサーチをしっかり行いましょう。

不動産投資でリサーチすべきポイントを、タイミング別に解説します。

 

不動産投資のリサーチポイント|物件選び

 

不動産投資において、物件を選ぶ際にリサーチすべきポイントは以下の通りです。

■選ぶべき物件の条件
■買ってはいけない物件の条件

リサーチした結果を元に、物件を精査し比較検討します。リサーチする内容を詳しく解説します。

 

選ぶべき物件の条件

 

不動産投資の基本は、毎月の家賃収入、次が売却益です。利益をしっかり得られる物件を選ぶのが成功の秘訣であるため、購入物件は以下の条件を満たす必要があります。

■安定した家賃収入が見込める
■売却益がねらえる

両方の条件を満たす物件は少ないため、まずは安定した家賃収入を得られる物件を探しましょう。

しかし、「いつの時代でも通用する不動産投資の方法」は存在せず、人気のある物件の条件も景気の変化や社会情勢の影響を受けて変わります。継続的なリサーチや勉強が必要不可欠です。

 

買ってはいけない物件の条件

 

不動産投資におけるリスクは、入居者が出た後に次が決まらない、転売しづらい、不動産価格や賃料が景気に左右されやすい、といったものが挙げられます。しかし、買ってはいけない条件を把握したうえで物件選びをすれば、影響を受けるリスクを抑えられる可能性があります。利回りの高さだけで物件を選ばず、買ってはいけない条件も加味して精査しましょう。

不動産投資で買ってはいけない物件の条件は、以下のようなものです。

新耐震基準前に建てられている
ワンルームマンションで一部屋が小さすぎる
賃貸が成り立たない地域に建っている

なぜこうした条件の物件を買ってはいけないか、理由まで理解できると応用が利きます。リサーチをしながら、ぜひ学びを深めてください。

 

不動産投資のリサーチポイント|物件購入

 

不動産投資で、物件購入時にリサーチすべきは以下の内容です。

■賃貸借申込書
■重要事項に係る調査報告書
■ローンの金額と特約
■契約に関する書類

購入手続きを進める前に確認すると、本当に購入してもいい物件なのか確認でき、スムーズな手続きにもつながります。確認点を説明します。

 

賃貸借申込書

 

購入予定の物件に入居者がいる場合、どのような人が住んでいるかが分かるのが「賃貸借申込書」です。住み始めて何年なのか、連帯保証人が誰なのか、といった情報を確認できます。

家賃を滞納した記録があるかどうかは、こちらは口頭で賃貸管理会社に確認しておいた方がいいと思います。

また、長期的に住んでいる人は、退去時にクリーニング代や設備交換費用などが高くなる可能性があります。入居者付きの物件での理想は、入居して1年ほどの人です。まだ住み続けてくれる可能性があり、退去しても部屋の状態がそれほど悪くないためです。

 

重要事項に係る調査報告書

 

「重要事項に係る調査報告書」は、区分所有マンションの建物管理会社が作成している書類です。不動産物件の管理費、修繕積立金の滞納があった場合の金額なども記載されています。

管理費や修繕積立金の滞納があった場合、新しく購入した人が引き継がなくてはならないため、必ず事前にチェックしましょう。

また、修繕積立金総額が低く、10年以内に大きな修繕を行っていないマンションは、修繕計画を立てる能力が乏しいか、管理がずさんな可能性があります。購入後にトラブルが発生する可能性が高いため、注意が必要です。

理想は大規模修繕をしたばかりのマンションです。外壁などが綺麗な状態で、しばらくは大規模修繕を行わないため、出費も抑えられるでしょう。

 

ローンの金額と特約

 

ローンを組んで物件を購入する場合、できれば不動産買付証明書を出す前に、ある程度の金融機関を回り、どのくらいの金利で、どのくらいの融資を受けられるかを確認しておきましょう。金利は金融機関や購入する不動産など、条件によって変わるからです。

また、「ローン特約」は、金融機関から融資を受ける前提で売買契約を締結したものの、融資の承認が得られなかったため、売買契約を解除する際に重要な特約です。「ローン特約」をつけないと、支払った手付金を放棄して契約解除するか、損害賠償金や違約金を請求されてしまいます。

特約をつけていれば、手付解除や契約違反などの解除は適用されません。支払済みの手付金は買主に返還されます。

ローンの仕組みや、損をしないための特約など、しっかりリサーチして有効活用しましょう。

 

契約に関する書類

 

実際に契約するまでに、次の書類をチェックする必要があります。

■不動産売買契約書
■重要事項説明書
■購入マンションの管理規約・使用細則
■登記簿謄本

不利な契約や、契約後のトラブルを避けるためにも、事前に不動産会社から書類を送ってもらってチェックしましょう。

自分自身に書類をチェックできるだけのスキルがないと心配な場合は、契約書のチェックを代行してくれる会社もあります。必要に応じて検討しましょう。

 

不動産投資のリサーチポイント|資金管理

 

不動産投資は物件選びも大切ですが、資金管理も重要です。

■リターンとリスク
■不測のトラブル

上記のポイントを把握し、必要に応じてリサーチを続ける必要があります。

 

リターンとリスク

 

所有している物件から、毎月どのくらいの収益(リターン)が見込めるのか、どのようなリスクがあるのか把握し、管理する必要があります。

管理する方法として、レントロール(賃貸借条件の一覧表)を作り、部屋番号、契約者、契約期間、賃料、敷金などを一覧表にして管理するやり方があります。更新日を見逃さずにすむため、タイミングを合わせて同じマンション内の違う部屋や周辺の賃料相場をリサーチし、賃料の変更も可能です。

レントロール(賃貸借条件の一覧表)サンプル

レントロール(賃貸借条件の一覧表)サンプル

毎月の賃料のほか、管理会社などに支払う費用などは「収支明細表」で管理して把握しましょう。同様に、年間の収支は「年間の収支表」で把握し、純利益を把握しておくと、売却のタイミングもつかみやすくなります。

レントロール(賃貸借条件の一覧表)サンプル2

レントロール(賃貸借条件の一覧表)サンプル2

 

不測のトラブル

 

不動産投資において不測のトラブルとして挙げられるのは、次のようなものです。

■大規模な修繕
■自然災害
■法的な問題

物件は経年劣化するため、修繕やメンテナンスの費用は必須です。しかし、予想外の修繕が必要になる場合もあります。また、地震や洪水、火災といった自然災害などによる被害も予測が難しいでしょう。ハザードマップで地震による被害が大きそうな地域を避ける、といった対策はありますが、完全に避けられるものではありません。

さらに、契約違反やクレームなど、法的な問題が生じ、解決のために費用がかかる可能性もあります。不動産投資でどのようなトラブル例があるのか、どう対応していくかをリサーチして備えておきましょう。

 

不動産投資失敗と成功の分かれ道!リサーチの重要性まとめ

 

不動産投資では、物件探しから購入後の管理まで、リサーチが重要なポイントです。定期的な家賃収入を得られる優良物件をみつけるためにも、日頃からリサーチをする習慣をつけましょう。

2戸、3戸と所有物件を増やそうと計画している方にとっても、焦って欲張らず、勉強と経験を積みながらステップアップするのが成功の鍵です。人気のある物件や地域のリサーチを元に、不動産投資の戦略を考えていきましょう。

 

  • e-home外部ライター
    e-home外部ライター

    不動産投資に関する情報をわかりやすく発信! 初心者の方向け記事を担当。

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