賃貸住宅管理業者登録制度の法制化を検討

不動産投資における確定申告とは

 

サラリーマン大家さんが増え、不動産投資が一般的になる中、サブリース契約のトラブルが増加傾向にあるようです。有名な事例ですとスルガ銀行の問題もあがった、「かぼちゃの馬車」の事例等ですが、それだけにとどまらず、数多くのトラブルが発生しているようです。

 

「かぼちゃの馬車」を問題視!サブリース契約等の重要事項の説明を貸主に対して徹底。

 

サブリース契約はオーナーから管理会社が一括で借上げて家賃を保証するため、家賃収入が安定的に見込めて、管理の心配もいらないというメリットがあります。

しかし、管理業者も借上げた住戸を貸さなければ収支が合わずオーナーに賃料を払えなくなってしまいます。特に、「かぼちゃの馬車」の件でもそうでしたが、アパート等の建物を販売時にサブリースを付けて販売するケースが多く、それが無理なサブリース契約のため破綻して賃料収入が滞り、オーナーの返済も滞ってしまうというケースが多いと思われます。

このような問題を国土交通省と消費者庁は重く受け止め、昨年3月にサブリース契約を検討している人やサブリース住宅の入居者に対する注意喚起のため、サブリース契約に関する注意点をまとめました。

さらに、賃貸住宅管理業登録制度の見直しを行い、サブリース契約等の重要事項の説明を貸主に対して実務経験者か賃貸不動産経営管理士をおして行うことの徹底しました。

 

国土交通省が2011年に創設した賃貸住宅管理業者登録制度

 

賃貸住宅管理業者登録制度は国土交通省が2011年に創設した制度で、賃貸住宅の管理業務の適正化を図るために、国土交通省の告示による賃貸住宅管理業の登録制度を創設しました(告示公布H23.9.30、告示施行H23.12.1)。

賃貸住宅管理業務に関して一定のルールを設けることで、借主と貸主の利益保護を図ります。また登録事業者を公表することにより、消費者は管理業務や物件選択の判断材料として活用することが可能です。

国土交通省ホームページより:http://www.ktr.mlit.go.jp/kensan/index00000018.html

 

賃貸住宅管理業者登録規程に明記されている賃貸住宅管理業務の必要なルール

 

賃貸住宅は、多くの国民にとっての生活の基盤となっており、多様な国民の居住ニーズに応えるものとして賃貸住宅管理業の果たす役割は極めて重要である。

賃貸住宅管理業者登録制度は、登録の手続き等を定めた賃貸住宅管理業者登録規程(以下「登録規程」という。)と、賃貸住宅管理業務を遂行する上で遵守すべき一定のルールを定めた賃貸住宅管理業務処理準則(以下「準則」という。)から構成される。

本制度は、賃貸住宅管理業務に関して必要なルールを設けることにより当該業務の適切な運営を確保し、賃貸住宅管理業が賃貸人及び賃借人の双方から信頼される産業として、育成発展することを目指して実施するものである。

賃貸住宅管理業者登録規程より

 

賃貸管理会社のルールを決めて業者は登録をして下さい。ただ、強制ではなく任意での登録制度です。

 

マンション管理業も以前は、今のような登録制度がなかったのですが、修繕積立金の管理会社による持ち逃げ事件等により登録制度と管理業務主任者の設置義務がつくられました。

 

「今後の賃貸住宅管理業のあり方に関する提言」の詳細

 

国土交通省で有識者を集め、「賃貸住宅管理業のあり方に関する検討会」を設置し、昨年10月に「今後の賃貸住宅管理業のあり方に関する提言」を取りまとめました。

その中で住宅ストックの1/4以上を賃貸住宅が占め、オーナーの高齢化や空家の増加によりオーナーによる自主管理が難しくなり、シェアハウス投資等でのサブリース業者とオーナーのトラブルが増加、賃貸管理業者非登録サブリース業者の破綻事例の発生や賃貸人・賃借人間のトラブルが増加しているとのことです。

一般的な受託管理とサブリースの各々の課題を踏まえ、関係省庁との連携を図りながら、賃貸住宅管理業の枠組みについて、より実効性のあるカタチで制度の構築・改善を図って、実態を詳細に把握した上で、法制化に向けた検討を進めるべき。

また、顧客からの信頼向上、金融機関・建設業者などの関連事業者との適切な連携のため、賃貸不動産経営管理士に対する社会的役割の明確化も課題。と報告をまとめました。

詳しくはコチラ

2019年度から賃貸住宅管理業者登録制度の法制化を見据えた調査・検討

 

上記を受け、国土交通省は2019年度から賃貸住宅管理業者登録制度の法制化を見据えた調査・検討のための予算を計上し、実態を詳細に把握するための調査に乗り出すものと思われます。

また、上記に出ている、賃貸不動産経営管理士は2007年に全日本不動産協会や日本賃貸住宅管理協会等で構成される賃貸不動産経営管理士協議会によって創設された任意資格ですが、2016年の制度見直しや国土交通省等から事業者への促しにより、受験者数が大幅に増加し、2018年では7万人を超え登録者数も4,000人を超えています。

不動産賃貸業も、近年は通常の賃貸借以外にマンスリー貸しや、シェアハウス、民泊等多様化しており、また、入居者も外国人の増加も伴い多様化しています。さらにオーナーも大家業専属という方よりサラリーマン大家のようなオーナーも増え、こちらも多様化しています。それに伴いトラブルも多様化してくるものと予想されます。

そういった状況でオーナーの自主管理では対応するのが困難になってきており、専門的知識や新たな法律の知識が多分に必要になります。それらに対応するためにも賃貸不動産経営管理士の専門家としての対応が必要ですし、賃貸住宅管理業者の普及、制度化は急務だと言われています。

その一方、マンション管理業者の制度化の時もあったのですが、既存業者で資格取得が間に合わず、急遽、管理会社を変更しなければならないということもあるため、その辺への配慮も必要になってくると思われます。

今後、賃貸住宅管理業の制度化は注目が集まるところと思われます。

投稿者プロフィール

黒澤 友貴
黒澤 友貴
宅地建物取引士 賃貸住宅経営管理士
不動産営業を20年以上経験
超小規模大家(区分マンション)
趣味は ジョギング、旅行、寺社仏閣巡り、美味しいものを食べる、30歳から始めたピアノ(再開したい)

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