公益財団法人東日本不動産流通機構2023年6月度月例不動産市況 レポート

公益財団法人東日本不動産流通機構2023年6月度月例速報

 

今月も、公益財団法人東日本不動産流通機構(通称、東日本レインズ)より、6月分の不動産流通市場の動向が発表されました。

公益財団法人東日本不動産流通機構(通称、東日本レインズ)とは、不動産業者が売却依頼を受けた際に登録し、他の不動産業者へ広く広告する、不動産業者が見るサイトになります。

こちらのレポートは、公益財団法人東日本不動産流通機構に登録されている物件情報を月次集計したものです。

 

6月の全体的な動向としては

 

それでは6月の動向を見ていきましょう。

全体的な動向は、首都圏中古マンションでは5月から比べて、成約件数、成約㎡単価、成約価格で増加しており
首都圏中古戸建では成約件数、成約価格で微増となっていました。

それでは詳細を見ていきましょう。

 

東日本不動産流通機構2023年6月:首都圏マンション件数

 

成約件数は3,111件でした。ちなみに先月が2,737件でした。前年比で3.6%の増加3ヶ月ぶりで前年同月を上回りました。

新規登録件数は16,566件でした。先月が15,601件でしたので6.2%の増加でした。前年同月比では14.6%と大幅増加で6か月連続で前年同月を上回りました。

在庫件数は45,872件でした。先月が45,779件でしたので、ほぼ横ばいでした。前年同月比では23.4%の増加で17ヶ月連続で前年同月を上回りました。

 

東日本不動産流通機構2023年6月:首都圏地域別中古マンション件数

 

東京都
6月の東京都区部の成約件数は1,424件と前月の1,210件から17.7%増で前年比では7.4%増加と3か月ぶりに前年同月を上回りました。多摩は285件で前年比5.2%の増加でした。

神奈川県
横浜・川崎市は533件と先月の468件から13.9%の増加で前年比で6.2%増加と3か月ぶりに前年同月を上回りました。神奈川県他では187件と前月比6.5%、前年比5.1%の減少でした。

埼玉・千葉県
埼玉県は319件と先月の302件が微増、前年比4.2%減と18ヶ月連続で前年同月を下回りました。
千葉県は363件。先月が322件だったので12.7%増。前年比で2.9%減となり5月に続いて前年同月を下回りました。

首都圏中古マンション㎡単価
成約㎡単価は1㎡あたり72.27万円で、先月の64.4万円からの増加でした。前年比では7.9%の増加で38ヶ月連続前年同月を上回りました。

新規登録㎡単価は、1㎡あたり72.69万円で、先月の70.95万円からの増加でした。前年比では2.6%の上昇で6ヶ月連続で前年同月を上回りました。

在庫㎡単価は、1㎡あたり73.44万円で、先月の73.44万円からほぼ横ばいでした。前年比では1.1%の上昇で65ヶ月連続で前年同月を上回りました。

 

東日本不動産流通機構2023年6月:首都圏中古マンション㎡単価

 

東京都
都区部では1㎡あたり104.84万円で、先月の104.58万円からほぼ横ばい。前年比では6.9%の上昇で38ケ月連続で前年同月を上回りました。多摩は1㎡あたり49.96万円で先月の50.72万円から減少となり、前年比では1.1%下落しました。

神奈川県
横浜・川崎市では1㎡あたり59.66万円と先月の60.46万円から下落、前年比では0.1%減少で37ヶ月ぶりに前年同月を下回りました。神奈川県他では1㎡あたり41.68万円で先月の39.81万円から上昇、前年比では12.3%と大幅な上昇となり、31ヶ月連続で前年同月を上回りました。

埼玉県・千葉県
埼玉県は1㎡あたり42.52万円と先月の41.00万円からの上昇、前年比では6.9%の上昇と37ヶ月連続で前年同月を上回りました。千葉県は1㎡あたり37.71万円で先月の37.05万円から微増、前年比では11.0%の大幅上昇となり、35ヶ月連続で前年同月を上回りました。

成約価格は4,610万円で、先月が4,569万円から上回りました。前年比で9.0%上昇で37ヶ月連続の増加となった。専有面積は63.79㎡ 築年数では23.86年となりました。

次に戸建を見ていきましょう。

 

東日本不動産流通機構2023年6月:首都圏地域別中古マンション成約㎡単価

 

成約件数は1,138件でした。先月が1,111件でしたので、ほぼ横ばいで、前年比で0.6%減となりました。

新規登録件数は5,542件で先月の5,056件から上昇で前年比では26.7%の大幅上昇で6ヶ月連続で前年同月を上回りました。

在庫件数は17,678件で先月の17,325件からの上昇、前年比では37.5%と大幅上昇となり、10ヶ月連続で前年同月を上回りました。

 

東日本不動産流通機構2023年6月:首都圏中古戸建住宅件数

 

東京都
都区部は183件と先月の185件からのほぼ横ばい、前年比では10.7%の減少で5ヶ月連続で前年同月を下回りました。多摩は184件と先月の169件からの上昇、前年比では9.5%増加と先月に続いて前年同月を上回りました。

神奈川県
横浜・川崎市では149件と先月の169件からの減少、前年比では4.9%ぞうかした。
神奈川県他では137件と先月の134件からのほぼ横ばい、前年比では3.0%増加し、5ヶ月ぶりに前年同月を上回りました。

埼玉県・千葉県
埼玉県は232件と先月の233件からのほぼ横ばい前年比では6.8%減少で18ヶ月連続で前年同月を下回りました。千葉県は253件と先月の228件からの増加で、前年比では2.0%の増加で、5か月ぶりに前年同月を上回りました。

 

東日本不動産流通機構2023年6月:首都圏地域別中古戸建住宅成約件数

 

成約価格は3,750万円と先月の3,722万円からの微増、前年比では1.9%の下落で32ヶ月ぶりに前年同月を下回りました。

新規登録価格は4,192万円で、先月の4,173万円からの微増、前年比では4.3%の下落で、5月に続いて前年同月を下回りました。

在庫価格は4,466万円と先月の4,547万円からの下落、前年比では2.5%の下落で35ヶ月ぶりに前年同月を下回りました。

 

東日本不動産流通機構2023年6月:首都圏中古戸建住宅価格

 

東京都
都区部は6,701万円と先月の6,099万円からの上昇、前年比では1.9%の下落で、3ヶ月連続で前年同月を下回りました。多摩は3,879万円と先月の3,784件からの上昇、前年比では0.8%上昇とほぼ横ばいで、3ヶ月連続で前年同月を上回りました。

神奈川県
横浜・川崎市では4,452万円と先月の4,620万円からの下落で、前年比では2.1%の下落で8ヶ月ぶりに前年同月を下回りました。神奈川県他では3,258万円で先月の3,419万円からの下落、前年比では6.0%上昇しました。

埼玉県・千葉県
埼玉県は2,556万円と先月の2,660万円からの下落、前年比では2.5%の下落で14ヶ月ぶりに前年同月を下回りました。千葉県は2,469万円と先月の2,375万円からの上昇、前年比では1.6%の下落で28ケ月ぶりに前年同月を下回りました。

市場動向としては以上となります。

 

公益財団法人東日本不動産流通機構2023年6月度月例速報まとめ

 

全体的に見て、5月に引き続き、回復傾向にあるとは思います。
ただ、先月と同じように、新規登録件数と在庫件数が増えているのが気になります。

過去の事例を見ても、在庫が増えてくると相場が下落する傾向があります。

新築も価格、販売数が上昇・増加傾向にあるため、まだ下落するとは考えにくいとは思いますが、そこは注意深く観察が必要かとは思います。

7月8月はもともと不動産の動きが鈍いと言われている時期で、さらに猛暑日が続いているので、どのような動向になるのか注目していきたいと思います。

皆様の良い不動産投資ライフの一助になれば幸いです。

それではまた来月ご報告させていただきます。

 

  • 黒澤友貴(Tomotaka Kurosawa)
    黒澤友貴(Tomotaka Kurosawa)

    池袋の不動産会社e-home株式会社の代表取締役。みなさまの資産形成のお手伝いを不動産を通してお手伝いさせていただきます!

関連記事

  1. 住宅ローン控除の借入上限が増える?ZEH(ゼッチ)ってなんだ?

    住宅ローン控除の借入上限が増える?ZEH(ゼッチ)ってなんだ…

  2. 本音で語る不動産投資|メリット・デメリットと成功のポイントや向いている人の特徴

    本音で語る不動産投資|メリット・デメリットと成功のポイントや…

  3. 建物をキレイにしているだけじゃない!リノベーション事業とは何をしている?

    建物をキレイにしているだけじゃない!リノベーション事業とは何…

  4. 消費税増税後の景気対策として「住宅ローン減税」

    副業で始める!初心者の方が陥りがちな不動産投資のミスまとめ

  5. 所得に対する税金を法律に則って削減する方法

    所得に対する税金を法律に則って削減する方法

  6. 貸す・売るだけじゃない不動産ビジネス~シェアビジネス編〜

    貸す・売るだけじゃない不動産ビジネス~シェアビジネス編〜

PAGE TOP